結論から言うと、塾に通う必要性は確実にあります。少なくとも難関校と言われる南山女子、東海、滝、淑徳に合格する為には塾を利用する以外の方法が殆どありません。塾が必要ない極僅かな例外は、
- 家庭で中学受験の4教科を完全に教えることが出来る場合
- 家庭教師を付けてほぼ毎日授業を行う場合
に限られます。中学受験の出題は非常に特殊で、例えば算数では公立中学で代数を使って解く問題を鶴亀算や面積図で解かなければなりません(注:方程式を立てて解いても不正解にはならないようです)。
国語の場合も出題される文章と問題は高校受験より難しく、大学受験より簡単なレベルです。これらの分野は当然小学校では教わりませんから、学校以外で身に付ける必要があります。
そして、(1)については、そういうご家庭は非常に稀です。保護者の方が中学受験経験者であっても多くの部分で知識が抜け落ちていきますし、子供に教える膨大な時間を準備できるご家庭もわずかでしょう。
(2)については、経済的な負担が非常に大きくなります。プロ家庭教師とされる人の平均的な時間給は8000円です。一日2時間、週3日間としても月20万円近くになります。一方で塾の費用はだいたい月2~3万円、6年生で4~5万円です。ということで、中学受験をするのであれば、塾に通う必要がありますし、塾に通うのがベストの選択ということになります。
塾選びでの注意点
では、次にどんな塾を選べばよいのでしょうか?
ここでは、塾を選ぶ時の注意点を書いておきます。
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講師の質
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これは保護者の方も重々承知しておられると思いますが、一方で講師の質についての情報は不確かなものしかありません。できれば、その塾に実際に通っていたご家庭から情報を得たいところですが、それもなかなか難しいところでしょう。講師の出講は毎年変わるため、あくまでも参考程度にしかなりません。
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これは保護者の方も重々承知しておられると思いますが、一方で講師の質についての情報は不確かなものしかありません。できれば、その塾に実際に通っていたご家庭から情報を得たいところですが、それもなかなか難しいところでしょう。講師の出講は毎年変わるため、あくまでも参考程度にしかなりません。
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費用負担
- 塾を検討する際には、月々の授業料に目が行きがちですが、それ以外の費用負担が思わぬ形でのしかかってくることがあります。具体的には、年会費、教材費、管理費などのパンフレットに小さな文字で書かれている費用と、講習の授業料、学年が上がった時の授業料です。
- 年会費などは、全て合計すると年間で10万円近くになることがあります。事前によく調べておきましょう。講習の授業料は毎月の授業料とは別に計算されます。春期、夏期、冬期に講習が行われますが、例えば6年生の夏期講習ではどこの塾も15~20万円程度必要になります。
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また、学年が上がると授業料も跳ね上がります。4年生は月2万円でも6年生になると6万円になったりします。
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通いやすさ
- これはお子さんの状況にもよります。家からすぐに通える塾の場合、行き帰りの負担はありませんが、そういう校舎は拠点校では無いことが多いです。そのため、新鮮味に乏しい、ライバルが居ないなどの目に見えないデメリットが顕れる可能性があります。
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一方で拠点校とされる校舎の場合、通うために地下鉄やバス、送迎を必要とするため、家庭にとって負担が大きくなります。その代わり拠点校ではライバルが多く、塾も力を入れているので優秀な講師が集められます。一人でもコツコツやっていけるタイプなのか、周囲の影響を受けやすいタイプなのか、お子さんの状況とご家庭の負担を勘案して塾を選びましょう。
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商売っ気
- 当たり前ですが塾も商売でやっています。そのため、通常の授業に加えて特別講座を受講させようという営業が行われます。
- 塾によって、難関対策であったり補習講座であったりしますが、ご家庭にとっても悩ましい所だと思います。ただ、塾によってはこれを強引に勧誘するところがあるので要注意です。私が実際に目撃した事例でも、M塾では講師が生徒に直接「特別講座取らないの?」と圧力をかけていたり学力が伸びず受験を諦めかけている家庭に「補習講座をとれば大丈夫ですよ」と無責任な(5年生後期で文章がほとんどロクに読めない子に希望があるとは思えません)勧誘をしていたりしました。こういった後出しの条件や情報はご家庭とのトラブルの元であり、塾の評判を貶めるだけだと思うのですが、実際に行っている塾もあるのが現状です。これらの点にも注意して塾を選んで下さい。