-解けばよいわけではない。課題を発見したり設定したりすることが過去問を解く最大の意味ー
始める時期
過去問をはじめるのは夏期講習が終わった後です。早めに実力を把握し、課題を発見することが大切ですから、9月に入ったらまず一年分解いてみましょう。この時気をつけることは、この時点で合格者平均点(あるいは合格最低点)は取れないのが当たり前だという意識です。思ったような点が取れないからといって無闇に解いても結果は変わりません。早い時期に過去問を解くことは大切ですが、解きすぎてしまわないようにしましょう。
解いた後
過去問を解いた後しなければならないことは、①時間配分についての反省②苦手分野の把握の二点です。
時間配分については、初めてのトライで全ての問題を解き切ることはほぼ不可能ですから、自分がどの問題で時間を使いすぎてしまったのかを見直すことになります。また、この時に問題に対してかけた時間が無駄になっていなかったかどうかも重要なポイントです。結果的に正解ではあったけれど、その問題にかけた時間で他の複数の問題を正解できたのであれば、それは正しい選択ではなかったということになります。
過去問をやってみる意味は苦手分野の把握にあります。これには教科ごとの難易度も含みます。この時に参考になるのがその年の合格者平均点あるいは合格最低点です。
これらの反省を十分にした上で、次にどのような勉強をするべきなのかをじっくり考えましょう。記述なのか抜き出しなのか漢字なのか・・・・自分が苦手にしているものを重点的に克服するようにしましょう。
過去問の使い方
次に過去問を使うのは1~2ヶ月が過ぎた後です。自分の課題を克服することができているかどうかをこれで確認するようにしましょう。過去問は限りある資源です。無駄に消費することは許されませんが、使わなければ意味がありません。
過去問をやる順番としては最初に最新のものを使い、その後は古い年度のものから消費するようにしましょう。最初に最新のものをやるのは、最新の出題傾向で課題を知るためです。新しい物をできるだけ残すようにするのは、自分の課題が克服できているかどうかを入試直前まで確認できるようにするためです。12月あるいは1月の段階で2年分くらいの過去問が最低でも残っているようにすると、直前の不安な時期に様々な役に立ちます。